<地域と土壌について>
ローマ時代から始まったワイン造り
5000年ほど前にスペインからぶどうが持ち込まれ、ローマ時代からワイン造りがはじまりました。今日でもローマ時代のセラーやバロック様式の修道院とその所有畑が残っています。
オーガニック先進国オーストリア
1990年代からオーストリアの自然環境を守りつつ地方経済の維持と発展を実現させるため、積極的にオーガニック農業に取り組みました。現在では、全農地に占めるオーガニックの割合は25%にも及びます。ぶどう畑の13%以上がオーガニックで栽培されており、EUで最もオーガニックが普及しています。
農地の70%が山岳地帯
国土の左側はヨーロッパアルプスに接しており、農地の70%は山岳地域にあります。ワイン産地は首都ウィーンを中心とした東側に集まっています。緯度的にはブルゴーニュとシャンパーニュの間に位置します。大西洋気候と大陸性パノニア気候が交差し、ハンガリー側からは熱い空気が入ってきます。
この気候により酸味がしっかりとしたフレッシュでアロマティックなワインが生み出されます。
何はさておきレス
レス(Loess)とは、氷河時代に削られた土壌が風で運ばれ、堆積した黄土のことです。石英、長石、雲母、方解石から構成されており、豊かな果実味とミネラル感のあるぶどうが育ちます。
ディヴァルト家のあるグロースリーデンタール周辺は氷河時代に海だったため、レスが30~40mも積もっているところがあります。
オーストリアの品種
オーストリアワインの代表品種は何と言っても白ワイン用品種の「グリューナーフェルトリーナー」です。
全体生産量の1/3を占めています。
その他にもリースリング、ソーヴィニヨンブラン、ミュスカ、ピノブラン、シャルドネ、ピノノワール、メルローなどの国際品種も栽培しています。
オーストリアの固有品種と合わせると36種類のぶどう品種が栽培されています。
オーストリアはモノセパージュが基本(ユニークな醸造方法も)
オーストリアワインは単一品種(モノセパージュ)が基本ですが、古来からの知恵を生かした栽培・醸造方法もあります。異なる白ぶどう品種を同じ畑に栽培し、収穫、醸造する「ゲミシュター・サッツ」という方法です。
単一品種の畑だと、遅霜や病気が発生した際に一気に絶滅してしまう恐れがあるため、同じ畑に多品種を植えることで被害が最小限になるように昔から工夫していました。
首都ウィーンを中心とした「ヴィ―ナー ゲミシュター サッツDAC」が認可された地域で造られたワインは「ゲミシュター サッツ」と名乗ることができます。
残念ながらディヴァルト家は隣の地区「ヴァ―グラム」なので、ゲミシュターサッツと名乗ることはできませんが、同じ製法で51008ルーレット 白を造っています。
ディヴァルト家について
歴史
父のハンスはオーガニックに理解などがない1980年代からオーガニック栽培を実践しており、現在は息子のマーチンが中心となって栽培から醸造までを行っています。彼の父方の祖父も、母方の祖父も、また彼の両親も農業を生業としてきた筋金入りの農業一家です。
父ハンスの言葉
「もし、オーガニック栽培ができないという人がいるなら、たとえ一部でもチェレンジしてみるべきです。誰でも除草剤は必要ないと知っています。ただそれが便利だからというだけなら私には必要ありません。私たちのワインは私たちに似ています。大地に根付き、個性的で、まっすぐで、元気です。私たちのワイン造りは、現代的な子どもの育て方と比べることができるかも知れません。ワインそのものの人生に任せ、正しい方向に向かうよう、ほんの少しだけ背中を押すのです。」
ディヴァルト家をお勧めする理由
オーストリアオーガニックワインのパイオニア
ある日、父のハンスは現当主マーチンの姉が畑のとうもろこしを食べようとした時、慌てて止めました。「自分がつくっている野菜を、自分の子どもに食べさせたくない。」この小さいようで大きな出来事をきっかけに、化学肥料と農薬を使う慣行農業からオーガニックへの転換を決意しました。当時はまだオーガニックに対する理解などほとんどない時代(1980年代)でした。
スルスルと杯が進むピュアな味わい
ディヴァルト家では可能な限りピュアなワインを造ることを心がけています。酵母、酵素、栄養分といったものは一切加えていません。手を加えるといえば、温度調整くらいです。バランスの良い透き通った味わいに思わず杯が進んでしまいます。
お手軽なスクリューキャップでワイン初心者にもお勧め
白、赤、ロゼと種類も豊富で飲みやすいタイプが多く、ワインを飲みなれてない方にもおすすめです。全ての商品がスクリューキャップのためワインオープナーいらずで、お手軽にワインをお楽しみいただけるのも人気の理由です。
お勧めの白ワイン/オーストリアワイン代表選手
オーストリアワインの代表的な品種「グリューナー フェルトリーナー」を使用した白ワインです。レモンやハーブを思わせる爽やかな香りに、程良い酸味と優しい果実味のフレッシュでピュアな味わいです。
サラダや温野菜、鶏肉や白身魚のソテー、サンドイッチやキッシュなど軽やかな味わいのお料理にお勧めです。
お勧めの赤ワイン/デイリーに楽しめる程よい飲み応え
オーストリアで広く栽培されている「ツヴァイゲルト」を使用した赤ワインです。醸造後に大樽で熟成させているため、まろやかな口当たりです。黒い果実の凝縮感に五香紛や烏龍茶のような東洋的なニュアンスがあります。
お肉を使った洋食や和食は勿論のこと、中華料理をはじめとするアジア料理ともお楽しみいただける赤ワインです。
土着品種の希少なワイン/フレッシュ&フルーティな白
オーストリアでも数ヘクタールしか栽培されていない希少品種「フリュロータ フェルトリーナー」を使用した白ワインです。*ローターフェルトリーナーとシルヴァネールの自然交配品種。
パイナップルや白桃などの香りに白い花やハーブなどの爽やかな香りが加わります。フルーティーな味わいに程よいミネラル感もあります。
マッシュルームのソテーやレンズ豆のサラダなど、野菜をたっぷり使ったお料理やフレッシュチーズなどがお勧めです。
ディヴァルト家の商品一覧